【中小企業診断士試験】全般

中小企業診断士試験の学習開始前に知っておきたい注意点

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「こんなはずじゃなかった・・・」、「知っていればもっと効率よく勉強できたのに・・・」ということにならないよう、学習開始前に知っておいた方が良いことを紹介したいと思います。

学習に関する内容
1. 学習内容は暗記 + 一部計算問題
2. 2次試験の学習開始タイミング
3. 中小企業経営・政策の学習開始タイミング
4. 多年度受験の場合の戦略

中小企業診断士資格取得全般に関する内容
5. 試験合格までにかかる費用、資格取得までにかかる費用

1.学習内容は暗記 + 一部計算問題

中小企業診断士試験対策では膨大な量の知識を暗記する必要がありますが、経済学・経済政策、財務・会計の1次試験と2次試験の事例Ⅳでは計算問題が出題される可能性があります。また、これらの科目では計算問題とは言わないまでも、単なる知識の暗記だけでは解けず、知識の応用、解法パターンの理解が必要になる内容もあります。

解法パターンを理解する際は、参考書を見てもどうしてもすんなり頭に入らず、理解に多くの時間がかかってしまうということが起こり得ます。学習計画を立てる際も、この点に考慮すべきです。

一方で、解法パターンで解く問題は一度しっかりと理解してしまえば単なる暗記よりも忘れにくいという特徴も持っています。試験まで余裕のある学習初期にこれらの内容をまとめて理解してしまうというやり方も良いかと思います。

2.2次試験の学習開始タイミング

学習時間に余裕がなく、できるだけ遅く開始したい場合、いつなら間に合うかというお話しです。

結論としては、1次試験終了後の開始で間に合います。この場合約2か月半の準備期間があります。

2次試験合格に必要なのは、「1次試験で覚えた専門知識」 + 「基礎的な読解力」 + 「基礎的な作文力」 + 「2次試験合格の解法を身に付けること」です。
2次試験のために追加で暗記が必要な知識は無いため、1次試験対策のように何度もテキストを読み返し、記憶を定着させるような作業は不要であり、1次試験対策ほどの学習時間はかかりません。(ちなみに私は1次試験の合格発表後に2次試験対策をスタートし、約1か月半の学習で合格することができました。月に1~2は本を読むので、読解力は少し身に付けていたのかもしれません。作文力については書類などを人に誉められたことも、けなされたこともないので人並みレベルだと思います。)

なお、「1次試験で覚えた専門知識」と言っても、1次試験のように知識の丸暗記が求められるような出題は99%されませんので、1次試験で覚えた内容を忘れかけている方はご安心ください。

3.中小企業経営・政策の学習開始タイミング

こちらも、できるだけ遅くしたい場合という話になりますが、1次試験本番の1~2か月前で間に合います。

中小企業経営・政策対策として必要なのは、中小企業の状況についての統計的情報や国の助成制度等を丸暗記することだけです。丸暗記するしか無いため、受験生の間では面白味がなく学習が辛いという声も聞こえてきますが、暗記が得意な方には得点源になりやすい科目になります。私の場合、どの程度の暗記量が必要かだけは事前に確認した上で、試験1か月ほど前から本格的な暗記に取り組みました。(私は暗記は苦手な方です。)

中小企業経営・政策対策として、通信講座のビデオ教材は大変役立ちました。特に中小企業の統計情報は、まともに覚えようとすると膨大な量になりますし、ストーリーが無いのでテキストを読んでいても面白くなく眠くなりやすいです。ビデオ教材では重要ポイントを強調して説明してくれますし、テキストよりも動きがあり、耳からの情報も入ってくるので効率の良い学習ができました。

4.多年度受験の場合の戦略

どうしても学習時間が取れずに、計画的に多年度受験を目指すこともあるかと思います。その際知っておきたいことです。

それは、多年度受験の場合、1次試験では経済学・経済政策、経営情報システム、経営法務、中小企業経営・政策の4科目の合格を優先させるべきということです。
1次試験の7科目のうち、2次試験に直接関係あるのは、財務・会計、企業経営理論、運営管理の3科目だけです。このため、1年目にどの科目で科目合格できたとしても次の年にはこの3科目の学習は避けられません。一方、2次試験で出題されない4科目については、1年目に科目合格できていれば2年目に学習し直す必要はありません。

5.試験合格までにかかる費用、資格取得までにかかる費用

中小企業診断士試験では、試験合格までに費用がかかるだけでなく、合格後に資格を取得するためにも手間や費用がかかります。また、その後の資格維持にも費用がかかります。難関資格のホルダーになる価値を考えれば、決して高くはないと思いますが、中にはどうしても時間や費用がかけられない方もいるかと思います。試験合格後に初めて知るということがないように、必要な費用について整理しておきたいと思います。

試験合格までに必要な費用(通信講座とテキスト併用の場合を想定)

1次試験受験料・・・¥13,000

2次試験受験料・・・¥17,200

通信講座費用・・・¥50,000~¥100,000程度

テキスト購入費用 ・・・~¥50,000程度

他に受験地が自宅から遠い場合は、交通費、宿泊費も必要になります。

合格後資格取得にかかる費用

実務補習受講料・・・¥148,600(15日コースの場合)

実務補習は、試験合格後3年以内に受講する必要があります。また、平日にも実施日されるため、仕事との調整が必要になります。

資格維持に必要な費用(資格は5年ごとに更新が必要です)

理論政策更新研修・・・¥6,000(1回あたりの費用。5年間に5回の受講が必要)

実務補習受講料・・・¥50,000(5日間コースの実務補習の費用。5年ごとに30日間の受講が必要。診断士の実務を30日間実施していれば、受講は不要。)

中小企業診断士協会の入会費・・・¥30,000(初年度のみ必要。東京都中小企業診断士協会の場合。入会は任意。)

中小企業診断士協会の会費・・・¥50,000(年あたりの費用。東京都中小企業診断士協会の場合。入会は任意。)

合格までにかかる費用をまとめると・・・

試験合格までに必要な費用・・・¥80,000~¥180,000程度(+交通費、宿泊費)

合格後資格取得にかかる費用・・・¥148,600(平日含む15日の時間も必要)

資格維持にかかる費用・・・¥6,000~¥136,000/1年ごと(中小企業診断士として実務を行っているか、中小企業診断士協会に入会するかによって変動)

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