学習方法(1次試験)

【1次試験】独学勉強方法まとめ|中小企業診断士

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1次試験の勉強方法

このページでは、独学で中小企業診断士の1次試験対策をする際におすすめのテキストや勉強のコツなどについて紹介しています。読んですぐに得点アップするようなものじゃあなく手堅い内容ですが、私が実践して合格できたノウハウ+αの内容なのできっと受験生の皆さんのお役に立つ内容だと思います。

これから1次試験の勉強をはじめようという方、1次試験の勉強をしているがイマイチ結果が出ないという方は是非読んでみてください。

目次

1次試験の説明と勉強開始前に知っておいた方が良いこと

1次試験対策の教材

1次試験対策の勉強方法

NG勉強法

勉強計画

1次試験の説明と勉強開始前に知っておいた方が良いこと

はじめに1次試験の概要説明と勉強開始前に知っておいた方が良いことを紹介します。基本的な内容になるので、すでに勉強を始めている方は読み飛ばしてください。

1次試験の概要

1次試験の概要をまとめました。

  • 試験科目:経済学・経済政策、財務・会計、企業経営理論、運営管理、経営法務、経営情報システム、中小企業経営・中小企業政策の7科目
  • 試験時間:経済学・経済政策、財務・会計、経営法務、経営情報システムは60分、企業経営理論、運営管理、中小企業経営・中小企業政策は90分
  • 試験方式:マークシートでの選択方式
  • 合格基準:7科目の合計点が420点以上であり、かつ40点未満の科目が1つもないこと。
  • その他:科目合格制度あり。7科目の合計点が420点未満であり、かつ60点以上得点した科目がある場合、60点以上得点した科目は、科目合格扱いとなる。科目合格した科目は翌年と翌々年の試験で免除可能。
科目合格制度の注意点

科目合格制度は、数年かけて少しずつの合格が狙える受験生に優しい制度に見えますが、使い方を間違えると逆に試験が難しくなります。

例えば、1年目で2科目で科目合格できて、2年目に残りの5科目を受験するとします。科目合格した科目は60点という扱いがされるため(←ここがポイントです)、2年目は5科目の合計点が300点以上であり、かつ40点未満の科目が1つもないこと、が合格基準になります。ここに落とし穴があります。科目合格できた科目というのは、普通は得意科目ですよね?上手くいけば80点とか取れてるかもしれません。科目合格制度を使うと、それが60点扱いになってしまうんです。この状態になると、得意科目で高得点を取って、苦手科目を補うというやり方ができなくなっちゃいますよね。

このことから、中小企業診断士試験は科目合格でなく、全科目一気に合格を目指した方が良いと言われることが多いです。(※科目合格していても、翌年、翌々年に権利を使うかは選択できます。) 試験制度についての詳細は、協会の公式ホームページで確認ください。

https://www.j-smeca.jp/contents/007_shiken.html

 

各科目の合格率

下に、過去6年分の科目ごとの合格率を記載しました。合格率が高い科目=難易度が低い科目と考えることができるため、試験対策の参考になります。さて、下の表を見て、科目ごとの合格率の特徴って何だと思いますか?

  平成30年 平成29年 平成28年 平成27年 平成26年 平成25年
経済学・経済政策 26.4% 23.4% 29.6% 15.5% 19.4% 2.1%
財務・会計 7.3% 25.7% 21.6% 36.9% 6.1% 16.6%
企業経営理論 7.1% 9.0% 29.6% 16.7% 13.4% 6.8%
運営管理 25.8% 3.1% 11.8% 20.5% 17.8% 10.5%
経営法務 5.1% 8.4% 6.3% 11.4% 10.4% 21.1%
経営情報システム 22.9% 26.6% 8.5% 6.4% 15.0% 51.8%
中小企業経営・中小企業政策 23.0% 10.9% 12.5% 12.2% 31.1% 16.9%

合格率の特徴として言えることの1つは、中小企業経営・中小企業政策の合格率が高いことですね。振れ幅は大きいですが低い年でも10%以上の合格率があります。実際に勉強をしてみれば分かると思いますが、中小企業経営・中小企業政策は他の科目に比べると少ない勉強時間で合格点を取ることができます。

その他の特徴としては、明らかに毎年合格率が高い科目は無いということが言えますね。ある年に合格率が高いと思ったら翌年は急落してたりというのがよく見られますよね。このことから、中小企業診断士の1次試験には毎年決まって得点しやすい狙い目科目がないということができます。受験した年にどの科目が難しくても、簡単でも大ゴケしないように各科目をまんべんなく勉強することが必要です。

(年によって妙に合格率が高い科目もあるので、運の要素が大きい試験とも言えるのですが、、まあそれは狙ってできることじゃあないですからね。)

勉強開始前に知っておいた方が良いこと

勉強開始前に知っておいた方が良いことをいくつかお話しします。これを知っていれば勉強計画を立てるときなんかに役立つと思います。

2次試験に直接関係ある科目とない科目

1次試験の中には、2次試験に直接関係がある科目とない科目があります。2次試験に直接関係がある科目は財務・会計、企業経営理論、運営管理の3科目です。1次試験の勉強をする時に、この3科目は特にしっかり勉強しておいた方が良いです。

また、2年かけての合格を目指す場合は、反対に2次試験に関係のない4科目の合格を目指し、2年目には残りの3科目と2次試験対策に集中するというやり方もあります。

暗記科目と理解が必要な科目

7科目の中には、内容の暗記だけで良い科目と、理解が必要な科目があります。暗記科目は、企業経営理論、運営管理、経営法務、経営情報システム、中小企業経営・中小企業政策の5科目です。残りの経済学・経済政策、財務・会計では内容の理解が必要ですし、計算問題も出題されます。

理解が必要な科目は、習得までに時間がかかりますが、理解してしまえば丸暗記するよりも忘れにくいという特徴があります。勉強計画を立てる際には、理解が必要な科目を前半に持ってくる方が良いです。

2次試験対策は1次試験終了後

勉強時間があまり取れない場合、という話しですが、2次試験対策は1次試験が終わった後の開始で間に合います。

中小企業診断士の合格に必要な勉強時間が1,000時間と言われているんですが、私の経験や周囲の合格者に聞いたところそのうち2次試験の勉強に使う時間は100~300時間ほどです(個人差は大きいです)。

8月の初旬に1次試験が終わってから、10月中旬の2次試験までには2か月半ほどの期間があるため、この期間に100~300時間の勉強をすることは可能です。1次試験までの勉強時間が限られている場合は、無理に2次試験対策に手を出すよりもまずは1次試験対策に集中した方が良いです。

1次試験対策の教材

1次試験の教材

ここからが1次試験の勉強方法の本題です。まずは1次試験対策に必要な教材についてお話しします。

1次試験対策に必要な教材

1次試験対策に必要な教材としては、学習内容が網羅されている「メインのテキスト」、苦手科目を補強するための「補助テキスト」、「過去問」、「問題集」の4つがあります。これら4種類の教材を選ぶ際のポイントについて説明していきます。

メインのテキスト

メインのテキストを選ぶ際の基準としては、

・学習内容が網羅されているか

・学習範囲全体を俯瞰する図のようなものは付いているか

・頻出内容や重要な内容が分かるようになっているか

あたりに気を付けてください。とは言っても中小企業診断士の試験対策テキストはそれほど種類がある訳じゃあないです。TACのスピードテキスト、LECのFOCUS、TBCの速習テキストのどれを選ぶか程度の話しです。Amazonなり書店なりで読んでみてフィーリングの合うものを選べば良いと思います。LECのFOCUSはAmazonでちょっとだけ中身が見れます。

苦手科目を補強するための補助テキスト

苦手科目の補助テキストを選ぶ際は、メインのテキスト選びの時よりも、よりフィーリングが合うかが大事です。苦手科目については初めはとにかくやさしいものから入った方が良いです。学習内容が網羅されている必要もありません。

なぜやさしいものから入った方が良いのか?簡単に言うとその方が覚えやすいからです。人間が新しい情報を記憶する際には、すでに自分が知っている情報に関連している情報を覚えやすい性質があると言われています。このため、まずはやさしい本で勉強して、ごく簡単な内容でも頭に入れておけば、その後学習する他の内容も頭に入りやすくなるということが言えます。

私の場合、簿記が苦手だったので、簿記の勉強はサルでも分かる系の簡単な本を読むところから始めました。

過去問

実は、1次試験の過去問と解答は中小企業診断士協会のホームページに公開されており、無料で手に入ります。なので、問題と解答だけ欲しいという方はそちらから入手すれば良いです。

中小企業診断士協会のホームページはこちらです。

https://www.j-smeca.jp/contents/010_c_/shikenmondai.html

ただ、解答についての解説が一切ないのでこれで勉強するということは現実的じゃないです。過去問は中小企業診断士1次試験対策の中で重要な教材なのでちゃんとお金を出して、解答が詳細で分かりやすいものを選んだ方が良いです。

過去問も、メインのテキストと同じくそれほど種類がある訳じゃないため、選ぶのにそれほど迷うことはないと思います。買うならTACか過去問完全マスターあたりがおすすめです。


問題集

問題集は1次対策として必須じゃないです。必要に応じて用意すれば良いという位置づけです。中小企業診断士1次試験はテキストと過去問の勉強をしっかりやれば合格できる試験ですから。

私の場合はメインのテキストを読んだり、過去問での勉強をしてもイマイチ頭に入らない苦手科目についてだけ、補強のために問題集を買い足しました。

以上、中小企業診断士1次試験対策の教材選びについて紹介しました。私が1次試験対策として使用した教材は、こちらに詳しくまとめたので読んでみてください。

レベル別おすすめテキスト

ここまでは市販のテキストに絞って教材を紹介しましたが、もう少しお金をかけられるのなら、私は通信講座の受講をおすすめします。

最近は予備校に通わなくても自宅で受講できる、数万円くらいの通信講座もあります。私が受講した通信講座についてはこちらで紹介しています。

スタディング、診断士ゼミナール徹底解説

1次試験対策の勉強方法

次は1次試験対策の勉強方法を紹介します。1次試験はほとんどが暗記科目のため、勉強方法のポイントは効率良く暗記をすることです。

ここでは効率良く暗記するための勉強方法を2つご紹介します。これらの勉強方法は中小企業診断士の試験対策以外にも使える内容なので、覚えておけば他の試験を受けるときや仕事にも役立ちます!

効率良い暗記のためには「覚えようとする」勉強じゃなく「思い出す」勉強を

1つ質問です。「試験対策として、テキストを何度も何度も繰り返し読むことで内容を暗記する。この勉強方法は効率が良い」。さて、YESかNOどちらでしょうか?

正解は、NOです。テキストを何度も読むのは世の中で広く普通にやられている勉強方法だと思います。私も以前はこの方法で勉強していました。でも、中小企業診断士試験で痛い目を見た後に学びました。「うん。範囲が広すぎてこのやり方じゃ覚えられん。」と。

じゃあどうしたら良いか。「思い出す」勉強をすれば良いんです。試験本番では、問題文を読んで、「答えは何だったっけ?」という感じで記憶を探って思い出そうとしますよね?このやり方=「思い出す」勉強が、暗記にめちゃくちゃ効果的なんです。 具体的にどんなやり方をすれば良いか?それは『過去問を使ったアウトプット学習』です。詳しくはこちらの記事に書きました。

過去問を使ったアウトプット学習のやり方

はじめはテキストの目次を読むことからはじめる

勉強方法の2つ目は、「はじめはテキストの目次を読むことからはじめる」です。

このやり方をすべき理由は、それが記憶のメカニズムに合っているからです。(これは上のテキスト選びのところにも書きましたが)初めて勉強する内容は、それに関連する情報が頭の中に無いため、覚えにくいというのが記憶のメカニズムから説明されています。初めて勉強する内容については、いきなり1つ1つの項目の勉強に入るのでなく、目次や学習内容の説明ページのような全体像を説明したページを見て、頭の中に勉強内容の前情報を入れておくことが重要です。そうしておけば、1つ1つの項目の勉強をする時に、「この項目は目次の中のあの部分だな」という、自分の持っている記憶との関連性ができ、覚えやすくなります。

私はちょっと凝ってしまい、こんな紙を自作してみました。

スマホで見ていて見にくい方はPC表示で見れば拡大できます。

どうでしょう?しっかり見ると、この科目でどういうことを勉強していくのかがおおまかに分かった気がしませんか?自分で書くことでも頭に入るので、時間に余裕があったら同じようなものを作ってみても良いと思います。

NG勉強法

今度は反対にこれをやっちゃダメ、というNG勉強法についてちょっとだけ紹介しておきます。

NG勉強法1:机に向かっての勉強しかしない

NG勉強法の1つ目は、「机に向かっての勉強しかしない」です。NGな理由は、これだけだと勉強時間が足らないためです。中小企業診断士の試験を受ける方には働きながら受験するという方が多いと思います。仕事のある日、家に帰って来てからしか勉強できないというやり方じゃあ、せいぜい1日1時間くらいしか使えないんじゃないでしょうか?中小企業診断士の合格のためには、1,000時間ほどの勉強が必要と言われています。1年で1,000時間勉強するには、1日平均で約3時間の勉強が必要です。土日に頑張って勉強時間を稼ぐとしても、平日1時間じゃあちょっと少ないです。

勉強時間を確保するための方法としては、通勤時間の活用や5分~10分のちょっとした時間の活用が有効です。ちょっとだけ時間が空いた時、「10分しかないから勉強してもしょうがないな」と思ってしまうのが普通だと思います。でも実は1時間じっくり勉強するよりも10分ずつのように、短い時間に区切って何度も勉強した方が集中力が続きやすいし、暗記の効果も高いと言われています。

通勤時間やちょっとした時間に取り組むためには、教材選びが重要。教材として私が絶対おすすめなのが、通信講座の講義ビデオです。移動時間で取り組むには、かさばったり、手がふさがったりしない教材が使いやすいですし、ちょっとした時間に取り組むためには、準備に手間取らず、すぐに勉強を始められるものが良いです。通信講座の講義ビデオはこの点を満たしています。スマホで見られるので、かさばったり、手がふさがったりしないですし、再生すればすぐに勉強を始められ、中断や再開も簡単です。

私も使った、おすすめの通信講座スタディング(通勤講座)、ゼミナールについては良いところから悪いところまでこちらで詳しく解説しているので、興味を持った方は是非見てみてください。

スタディング、診断士ゼミナール徹底解説

NG勉強法2:復習をしない

これは言うまでもないかもしれません。復習は必須です。

回数については、同じ内容を原則3回はやるようにしてください。しっかり集中して1回で覚えてやろうと考えてしまうかもしれませんがこれは無謀な挑戦です。どんなに集中して覚えようとしても1回じゃ覚えられません。これは脳の仕組みからしてそうなってます。

脳の仕組みとして覚えやすいのはどのような内容でしょうか?それはもちろん「重要な内容」です。でもここにはちょっと落とし穴があります。それは、我々が思う重要な内容と脳が思う重要な内容が違っていることがあることです。脳が「これは重要な内容だ。」と思うのは、頻繁に何度も入ってくる情報です。我々が「これは中小企業診断士の試験対策勉強の内容だから重要なんだ!」と強く思ってもあんまり関係ありません。気合を入れなくても良いので何度も復習するようにしてください。

勉強計画

最後に、勉強計画に関係するポイントをいくつか紹介しておきます。順番は最後ですが、勉強計画は試験合格のために1番大事な項目です。独学の場合は特に重要なので面倒がらずにしっかり計画を作ってください。

序盤はインプット、中盤からはずっとアウトプット

1次試験の対策勉強として、勉強開始初期は知識の「インプット学習」で良いですが、ある程度進んだら早めに「アウトプット学習」に切り替えた方が良いです。知識を頭の中にインプットしていくインプット学習は当然必要ですが、このやり方は暗記方法としては効率が悪いです。ある程度知識が得られたら、問題集や過去問を解くようなアウトプット学習に早めに切り替えるべきです。

「アウトプット学習」という言葉はここで初めて使いましたが、勉強方法の紹介のところでお話しした「思い出す勉強」と同じと考えてください。

経済学・経済政策と財務・会計は前半に学習

経済学・経済政策と財務・会計はその性質上なるべくスケジュールの前半に学習することをおすすめします。経済学・経済政策と財務・会計は単なる暗記だけでなく、内容の理解が必要になる科目です。なかなか理解できずに、1つの内容に何日もかかってしまうということもあり得るため、学習計画を崩す原因になりやすいです。学習計画が崩れた時に修正がきくように、経済政策と財務・会計は学習の前半に持って来た方が良いです。

中小企業経営・中小企業政策は最後に学習

先ほどの経済学・経済政策、財務・会計とは反対に中小企業経営・中小企業政策は覚える内容にあまり意味のない暗記100%の科目です。必然的に忘れることとの戦いになるため、こちらは学習の後半に持って来た方が良いです。

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