中小企業診断士の実務補習の内容についてまとめました。
私は15日間の実務補習に申し込んだのですが、5日間で1社の診断実務というのが1セット、それを3セット実施するというのが15日間の実務補習の内容です。実務補習って何?等の触りの部分はこちらに書いてあります。
実務補習の流れ
5日間の1セットで何をするかという内容になります。
1日目
実務補習参加者の役割分担決め
まずは実務補習参加者の中での役割分担を決めます。リーダー、書記等の役割や、マーケティング、生産、財務等の分野ごとの担当を決めます。
診断先企業へのインタビュー内容の相談
翌日のインタビューに向けて、どんな内容をヒアリングすべきかという相談をします。
ここでヒアリングした情報を基にSWOT分析、PPM分析、バリューチェーン分析等のフレームワークを駆使し、診断先企業への提案を考えていきます。その点を意識してインタビュー内容を考えていきます。
診断先企業へ訪問してインタビューの実施
その日のうちに実際に診断先を訪問し、インタビューを実施します。用意しておいた内容を質問するだけでなく、実際に企業を見て気になった点を質問したり、経営者のやりたいことや課題に感じていることなどを引き出すことも重要です。
2日目
インタビュー結果やその他情報を基に、企業への提案内容を相談
インタビュー結果に加え、競合企業の情報や業界に関する情報収集等を実施し、診断先企業への提案内容を相談します。
提案資料の骨子決定
決定した提案内容に対して、どのような資料構成とするのかを具体的に決定します。
この後、3日目の実務補習までの1週間は自習期間となり、各自追加の情報収集や資料作成をすることになるため、ここで資料の骨子をできるだけ具体的にしておくことが重要です。
3日目、4日目
企業への提案資料を作成
自習期間に各自が作成した提案資料を統合・調整して提案資料を完成させます。
中小企業診断協会への提出レポートの作成
診断企業への提案資料とは別に中小企業診断協会に提出するレポートも作成します。こちらは書式が決まっており、ボリュームも少ないので作成にそれほど時間はかからないです。
5日目
診断先企業へのプレゼンテーション
診断先企業へのプレゼンテーションを実施します。時間は質疑応答合わせて2時間程度です。
中小企業診断協会へレポート提出
診断先企業へのプレゼンテーション終了後、中小企業診断協会にレポートを提出します。レポート提出は指導員が実施してくれるため、実習生のやることは特にありません。これで5日間の補習1セットは終了です。
実務補習参加の際の注意点
実際に実務補習に参加してみて感じた注意点です。
実務補習は案外ハード
実務補習は試験と違い、受かる、落ちるというものでは無いため参加だけすれば良い程度に考えていましたが甘かったです。朝は9時から始まり、遅い時間まで実施することもありますし、慣れないことを他人とするというのはかなり疲れます。この点は覚悟して、体調管理もしっかりしないといけません。
5日間以外にも時間が必要
実務補習は5日間参加さえすれば良いというものではなく自習も重要です。せっかくの経験なので精一杯取り組んで成長すべきだと思います。皆で集まる5日間以外にもできるだけ自習のための時間を空けておいた方が良いです。
実務補習参加前の準備
実務補習に参加するにあたり、準備しておいた方が良い内容を紹介します。
診断先企業の業界情報を調査する
実務補習がスタートしてしまうとじっくりと調査する時間は無いため、診断先企業の属する業界について、事前にWebや書籍等から情報収集しておくと良いです。事前情報があった方が企業に対してより具体的な提案ができます。
分析フレームワークについて復習
実習が始まるとSWOT分析、PPM分析、マーケティングの4P、生産原価等、試験対策で学習してきた内容を駆使して診断先企業への提案を考えます。事前にざっと復習しておくと良いです。
実務補習テキストを読む
実務補習に申し込むと送られてくるテキストはボリュームがあり読むのが大変なのですが、一読しておいた方が良いです。このページで紹介した実務補習の一連の流れや、実務補習に役立つフレームワーク等について一通り記載されています。