長期間に渡る厳しい試験をくぐり抜けて取得した中小企業診断士の資格ですが、上手く仕事に活かせていない方も多いのではないでしょうか?
実は私自身その状況です。
試験勉強に使ったのは時間や労力だけでなく、多くの費用もあります。
通信講座やテキスト代、受験料、交通費、ホテル代、試験合格後の実務補習費用・・・今後資格を維持するためには更に毎年費用が必要です。
「このままじゃ、かかった費用の元が取れない・・・」
「せめてかかった費用を回収したい!!」
状況を打破するためこのページでは、中小企業診断士の資格を活かして収入アップする方法について考えていきたいと思います。
資格取得後の選択肢
資格取得後の収入アップのための選択肢は、大きく4つに分けられます。
1、現在の会社で資格を仕事に活かす 2、中小企業診断士として独立する 3、現在の会社にいながら、資格を活かして副業をする 4、資格を活かして転職する |
1が上手くできれば良いですが、会社に資格手当等が無い場合はすぐに収入は変わりません。
2は成功すれば収入に際限は無いですがリスクが高く、なかなか踏み出せないですよね。
3、4はどちらも現実的だと思いますが、このページでは4の転職について考えていきたいと思います。(3については今後調査、実行予定なのでいずれ紹介します。)
中小企業診断士は転職有利?
そもそも中小企業診断士の資格は転職に活かせるのでしょうか?
間違いなく答えはイエスです。中小企業診断士はコンサルタントとして国が認めている唯一の資格です。コンサルタントとして転職する場合は資格をそのまま活かせます。
こんな感じに募集要項に書かれてたりもします。(某大手コンサルティング会社の求人票から抜き出しました。)
私は資格取得前から転職サイトに登録していましたが、「中小企業診断士資格保有」と書くと、それまでなかったコンサルタントの求人案件を紹介されるようになりました。
また、コンサルティング会社以外の企業に転職する場合も、もちろん重宝されるようです。中小企業診断士試験に合格するためには、
・経営全般に関する広い知識
・論理力
・作文能力
・試験を突発できる粘り強さや根性
など、多くの能力が必要です。これらの力はどのような仕事をするのにも役に立ちますからね。
自分の周りに経営戦略、マーケティング、経済学、財務、法律、IT、政策に詳しい、その上、論理力も高くて資料作成も上手い、仕事に粘り強く取り組む、こんな方がいたらめちゃくちゃ頼もしいじゃないですか。
中小企業診断士の収入は?
下のグラフは、年間100日以上のコンサルティング業務を実施している中小企業診断士約1,200名にアンケートを取った結果です。(出典:J-NET21)
年収のボリュームゾーンは、501~1,500万円。
500万円と1,500万円ではかなり差がありますが収入は高いと言えるのではないでしょうか。
ちなみに、3,001万円~を除いた年収の平均値は約740万円です。
この数値は、個人としてコンサルティング業務をしている方のものなので、転職の場合にそのまま当てはめることはできないですが、高収入を狙える可能性のある資格と言うことはできるでしょう。
中小企業診断士資格を活かせる仕事
中小企業診断士の資格を活かせる仕事として、代表的なものとしては以下のものが挙げられます。
1、コンサルタント(コンサルティング会社) 2、経営企画職(一般企業) 3、金融機関 4、予備校講師(中小企業診断士対策予備校) |
どの職も高給そうなイメージがありますね。(予備校講師は分かりませんが)
各職種、業種の平均年収を調べると以下のようになりました。
コンサルタント・・・666万円
経営企画・・・599万円
金融機関・・・472万円
予備校講師・・・データなし
doda「平均年収ランキング」よりhttps://doda.jp/guide/heikin/syokusyu/
思ったよりは低い印象です。先ほど紹介した中小企業診断士の平均年収よりも低いですね。
ただし、1つ1つ求人案件を見ていくと、コンサルタントの場合、1,000万円はザラといった感じでした。
転職会社さんが調べた結果を見ても、やはり平均1,000万円を超えているような結果になっています。
コンサルタントの求人例1
コンサルタントの求人例2
出典:コンサルタント転職支援会社 ムービンHP
経営企画職について見てみても、先ほど記載した平均収入を上回るのではないかという案件が多く出てきます。
経営企画の求人例1
経営企画の求人例2
経営企画の求人例3
金融業界については、こちらに2018年の各社平均値が紹介されているのでリンクを貼っておきます。
https://president.jp/articles/-/27070?page=3
(予備校講師については情報不足でここで紹介できませんでした)
以上、中小企業診断士の資格が活かせる仕事について調べてみました。
これを見て、今の仕事よりも高収入と感じた方は転職での収入アップを狙える可能性があるということですね。
私の現在の収入よりは断然高いです。
転職活動の方法
次に、具体的な転職活動の方法について紹介します。
転職活動の方法としては、大きく2つあります。
1つは、転職会社(転職サイト)の利用
1つは、知人の紹介
です。
転職会社(転職サイト)の利用
まずは転職会社の利用について紹介していきます。
本題に入る前に私の転職会社利用状況についてちょっと紹介しておきます。私は20代の時に、1度転職を経験しています。その際に登録した転職サイトは、リクナビ、doda、JAC、パソナ他で合計7社くらいです。
その後、転職はしていませんが、他の転職会社への追加登録もしつつ、情報収集のために何度か転職会社のエージェントさんと面談はしました。
年齢が高くなると、伸びシロを期待しての採用というパターンが減っていきます。面談をしたのは、自分のスキルや経験を評価してくれる会社がどれだけあるのかを把握しておきたかったためです。
以上のように、転職会社の利用についてはいくらか知見があるので、これまでの経験を活かしてお話ししていきたいと思います。
転職会社活用のポイント
転職会社を利用する際は、以下の4つの点を意識することで良い結果が得られると思います。
1、転職会社は複数登録する
転職会社は複数登録すべきです。理由は大きく2つあります。
1つ目は案件の取りこぼしを防ぐためです。
各社、保有案件はそれほど変わらないのですが、ある会社で保有していて、別の会社では保有していないという案件もたまにあります。
また、特定の会社に強い転職会社というのも存在します。
2つ目の理由については、この後の3でも詳しくお話ししますが、担当者の当たり外れを防ぐというリスクヘッジの視点からです。
以上の観点から、どれくらいの会社に登録すれば良いかと言うと、メインで利用するものとして3社は確保しておきたいです。
実際には多ければ多いほどチャンスは広がりますが、負担も増えます。
登録した後、本格的な活動開始のために、1度は対面での面談または電話面談が必要です。
3社程度なら面談の対応も大きな負担にはならないだろうという観点から3社の登録をおすすめしています。
2、転職会社には早めに登録する
転職会社を利用した転職の基本的な流れは、
「企業が募集をかける」⇒「求職者が応募」です。
私達がどれだけ入社したいと思っても、企業が募集をしてくれないと手が出せません。
景気の良い、悪いによっても求人の全体数がかなり増減するので、転職活動はタイミングが非常に重要です。
「入りたい会社の募集がちょっと前に終わってしまった・・・」ということがないように転職にちょっと興味があるという段階で早めに登録しておくのが良いです。
転職会社を利用した転職活動では、サイトに登録さえすれば、後は待ちの姿勢でオファーが来るのを待つだけで良いです。
3、転職会社の名前よりも人を見る
転職会社と聞いて思いつくのは、リクナビ、doda、最近だとビズリーチあたりでしょうか。
転職会社を選ぶ時、会社名で選びがちですが、本当に重要なのは転職エージェント個人の優秀さです。
優秀なエージェントさんは、個人的に特定企業の人事担当者と強いつながりを持っていることもあります。
私の経験で、ひどいエージェントさんにあたって失敗したことがありました。ある企業へ応募し、面接を受けることになったのですが、当日の面接の開始の際、希望した職種とは違う職種で応募されていることが分かりました。
どうやって良いエージェントさんを見分けるかというと・・・
難しく考えずに、自分から見て優秀だな、とか話しやすいな、と思う人を選ぶようにすれば良いです。結構そういう感覚って当たるものですから。
4、転職についての希望ははっきりと伝える
活用の際のポイントの最後の項目は、エージェントさんに転職についての自分の希望をはっきりと伝えることです。
特に収入面の希望は、言いづらいと感じるかもしれませんが、エージェントさんは慣れているので全く気にしません。私達が実力に見合わない高い収入を希望していれば、難しいとはっきりと言ってくれます。
それよりも、希望を伝えずに全く興味の無い案件を紹介させてしまうことの方がお互い時間の無駄になってしまいます。
どのような項目を決めれば良いかは、エージェントさんが教えてくれるので特に事前準備は不要です。
おすすめの転職会社(転職サイト)
ここでは私が登録しているサイトを紹介しています。追加登録したら随時更新していくつもりです。
1、doda
以前私が転職した時にお世話になったのがdodaです。
面談では厳しいことを言われたり、急に電話で面接の練習をさせられたりとスパルタチックな担当者でしたが、今考えると非常に熱意のある人だったなーと思います。
私が以前利用したときは業界でトップ3に入る企業でした。2017年の情報でも売り上げ高は国内第2位の企業です。
2、リクナビ
リクナビを利用して転職したことはないのですが、前の会社にいたときと今の会社に入ってからの2回、エージェントさんと面談しています。
どちらのエージェントさんも優秀だなーという印象、さすがリクナビです。
業界での国内売り上げ第1位の企業です。
転職を決める際の注意点
転職するというのは、何か得たいものがあり、今の会社では得られないから別の会社にそれを求めるという行為ですよね。
ただし、たいていの場合、転職で得るものもあれば、失うものもあります。
思わぬ失敗を避けるためにやって欲しいことがあります。
それはいくつか重要な項目を考えて、在籍している会社と転職先の会社について〇、×や点数付けをして状況を冷静に把握することです。
こんな感じで作って欲しいという例は下にイラストを付けておきました。
ただ、捕らぬ狸の皮算用になっても仕方ないので、これについて本格的に考えるのは内定が出てからで良いです。
知人の紹介
知人の紹介での転職が期待できるのは、中小企業診断士資格を取得した大きなメリットではないかと思います。
中小企業診断士としての活動をしていると多くの人と知り合いになれます。ここで言う活動は、勉強会や懇親会へ参加する等でも良いです。
このように知り合いを通した転職をすると、お互いのミスマッチが起こりにくいという点でとても良い方法だと思います。
ただし、入社後すぐに退職はしづらい等もあるため、転職会社を利用するのに比べて慎重にならなければいけないというデメリットもあります。