中小企業診断士の1次試験まであと4か月ほどになりました。まだまだ勉強時間は十分あります(私は5月から勉強スタートして合格できました)が、思ったほど勉強効果が出ずに焦っている方もいるのではないでしょうか?
そんな方に考えてみて欲しいのが勉強のPDCAです。
PDCAとは?
中小企業診断士の勉強をしていれば知っている人が多いと思います。
P=Plan(プラン)、D=Do(ドゥー)、C=Check(チェック)、A=Action(アクション)の略です。
Plan/計画を立てて→Do/実行し→Check/振り返って→Action/改善するという4つのサイクルを繰り返して、仕事や勉強のレベルを上げていこうという考え方です。
計画を立てて実行するというところまでは皆さんやっていると思いますが、振り返りと改善には手が回っていない方も多いのではないでしょうか?
以下では、PDCAのC/振り返りとA/改善するの部分についてお話ししたいと思います。
C/振り返りのやり方
振り返り1、勉強計画と実績を照らし合わせる
勉強計画と、実際に勉強した時間や勉強した量(参考書の進度など)を照らし合わせてみてください。(勉強計画を作っていない人はまずは計画を作成することをおすすめします)
当初予定した通りの時間や量を達成することができていたでしょうか?
できていたという方は、振り返りの2つ目の項目も確認してみてください。
できていないという方は、大きく次の2つのパターンに分けられるのではないかと思います。
1.モチベーションが続かず、ついつい勉強をサボってしまった
2.仕事が忙しくて時間が作れなかった
それぞれのパターンについてのA/改善策はこの後書いてあるので読んでみてください。
振り返り2、過去問や問題集を解いてみて実力チェックする
振り返りの方法の2つ目は、「過去問や問題集を解いてみて実力チェック」です。
当初の予定通り勉強を進めているのに、思うように実力がついていないという方は勉強のやり方等に問題があるのかもしれません。
A/改善方法
先ほど挙げた、「モチベーションが続かない」、「忙しくて時間がない」、「勉強法に問題がある」のそれぞれについて改善の方法を紹介します。
モチベーションアップの方法
1、勉強の記録をつける
勉強の記録をつける、ただそれだけのことですが案外効果があります。
ダイエット成功のコツとして、「体重の変化を記録する」というのを聞いたことがないでしょうか。アレと同じ原理です。自分が何かをやった結果が形に見えることはモチベーションアップにつながります。
具体的な方法としては、勉強時間を記録する、予定通り勉強できたらカレンダーにシールを貼る、アプリで管理するなどがあります。
勉強記録をつけられるアプリをいくつか紹介しておきます。
「コソ勉」https://play.google.com/store/apps/details?id=net.kosoben.studyhacker&hl=ja
「スタディプラス」https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.studyplus.android.app&hl=ja
2、勉強ノルマを達成したらご褒美をあげる
例えば、2時間勉強したら30分漫画を読んで良いとか、参考書を20p進めたらお菓子を食べて休憩するとか、自分でルールを決めて実行します。
3、過去問を解く、模試を受ける
暗記の勉強に飽きてきたら問題を解いてみると良いです。問題が解ければ、やってきた勉強の成果があったということが分かってモチベーションが上がりますし、解けなければ焦って勉強するようになります。
4、周囲の人に試験の合格を宣言する
人間って周りの人からどう思われるかをけっこう気にします。
自分の周囲の人に中小企業診断士試験を受験することや、今年合格を目指していることを宣言しておくことで、「合格するって言ってたのに落ちたんだ(笑」と思われたくない一心で頑張れます。
5、ノルマをゆるくする
はじめから「1日2時間必ず勉強する」なんて厳しいノルマを立てると、実行できない日が続き、だんだんと勉強するのが嫌になってしまいます。慣れないうちは余裕を持って実行可能なノルマを設定しておき、慣れてきたらペースを上げていくようにすると良いです。
私は趣味で筋トレをやっています。(趣味と言っても別に楽しくはないんですが)例えば毎日腕立て、腹筋、スクワット50回×3セットなんてノルマをいきなり設定してしまうと、「今日はそんなにやる時間がない」とか「通勤電車で立ってて疲れたから今日はできない」とかいくらでもやらない言い訳ができてしまいます。
でも、腕立て伏せを10回だけやるというノルマにしておけば、1分もあればできてしまいます。「それくらいならちゃちゃっと終わらせちゃおうかなー」と軽く考えて続けることができます。
もちろん、ずっと腕立て10回を続けているだけでは筋肉はたいしてつきませんし、他の部位を鍛えることができません。少しずつ回数やトレーニングの種類を増やしていかないといけません。
6、勉強方法を変えてみる
同じ勉強方法ばかりで飽きてしまっている時は、違う方法を試してみるのも良いです。
勉強方法の例は、この次の時間捻出の方法のところに書いてあります。
以上、モチベーションアップの方法でした。
この他に、「合格した自分をイメージすることでモチベーションアップ」なんて方法も聞きますが、私はイマイチなやり方だと思います。
モチベーションは、中小企業診断士資格を取ろうと思った当初がピークというのが当然だと思います。無理にその時の気持ちを思い出してモチベーションアップなんていうのは不自然です。その辺りの話しはこちら↓に書いたので興味があれば読んでみてください。
合格するには強い意志ではなく、勉強の習慣化が重要
時間捻出の方法
次は時間捻出の方法です。
時間を新しく作り出すということはできないため、これまで有効活用できなかった時間を上手く使うという考え方になります。
1、移動時間を活用する
数えてみると、1日の中で移動に使っている時間はけっこう多いです。電車、バス、車などでの移動時間や、歩いている時間もありますね。
移動時間の有効活用の方法としては、通信講座の動画講義を見る・聞くことや、自分で覚えたい内容を録音して聞くというものがあります。今はスマホがあるので、録音も聞くことも簡単にできます。
2、隙間時間を活用する
隙間時間の有効活用のためには、短い隙間時間でも勉強し易いように、準備をしておくことが重要です。「5分だけ勉強するぞ!」と思い立ってから何をやろうか考えていたら、それだけで何分か経ってしまいますし、分厚い参考書を読むような勉強では5分だけだと中途半端なところで終わってしまうかもしれませんから。
例えば、覚えにくい点を書き出した単語帳を作っておいたり、1問1答の問題集を用意したりします。他には、家の中限定ですが、トイレやリビング、寝室などの壁に覚えたい内容を書いた紙を貼っておくというのも良い方法です。
暗記のコツとして、長時間集中して勉強するよりも、ごく短い時間でも何回も繰り返して勉強するのが良いというものがあります。隙間時間を使うのは、単なる時間の捻出だけでなく勉強効率アップの点でも効果的です。
3、有給休暇を取得する
始めに、時間を新しく作ることはできないと書きましたが、これだけは時間を作るのに近いかもしれません。有給休暇の取れる方、取れない方はいると思いますが、ちょっとわがままを言えば休めるという方は是非積極的に取得してください。
職場に中小企業診断士がいれば、会社にもプラスに働きます。「自分のためじゃなく皆のために休むんだ」、「皆のために悪者になるんだ」と考えて有給取得にチャレンジしてみてください。
勉強方法の改善
最後に勉強方法の改善についてお話します。勉強方法として、細かいものを挙げれば色々ありますが、これだけは知っておいて欲しいという重要なものを1つだけ紹介したいと思います。
思い出す勉強をする
試験対策の勉強方法で間違えがちなのが、ひたすら「覚える勉強」ばかりをしてしまうということです。私も勉強に不慣れな時はこの方法ばかりやってしまっていました。どういうことかと言うと、ひたすら参考書を読んでインプットする勉強ばかりするということです。
試験本番で使える力を身に付けるために必要なのは「思い出す勉強」です。
詳しくはこちら↓に書きました。
勉強のコツ〈その1〉暗記は「覚える勉強」でなく「思い出す勉強」を
良い教材を使う
こちらは勉強方法の話しではないのですが、重要な内容なので紹介しておきます。当然ですが、ダメな教材を使って勉強していても力はつきません。
私が実際に使った教材をこちら↓で紹介しています。
中小企業診断士試験 レベル別おすすめ参考書(1次試験、2次試験)
以上、勉強のPDCAについてお話ししました。
ここでは、モチベーション、時間の捻出、勉強方法と大きく3つの問題に対する改善策について紹介しましたが、他にも人それぞれの色々な問題や改善策が考えられます。
勉強が思うように進まない、実力がつかないと感じたら1度立ち止まって振り返り、何が原因なのかを考えてみてください。きっと良い改善策が見つかります。ここで紹介した内容が少しでもお役に立てばうれしいです。