ここでは中小企業診断士1次試験に独学合格するための、学習教材、学習スケジュール、学習方法について紹介しています。
1次試験は基本的に暗記科目なので、内容が根本的に理解できないということは少ないと思います。しっかりとスケジュールを立て、必要な学習時間を確保して取り組むということが最重要です。(要は、ちゃんと勉強すれば受かるということです。)
学習教材
まずは学習教材です。学習教材として必要なものは、大きく分けて以下になります。
1、ベースとなる参考書
学習のベースとなる参考書です。選ぶ際の基準として
・学習内容が網羅されているか
・学習範囲を俯瞰する図のようなものは付いているか
・頻出内容や重要な内容が分かるようになっているか
あたりに気を付けてください。とは言っても学習前には自分で判断するのが難しいと思います。そんな方はTACのスピードテキストを選んでおけば間違いありません。
他にはベースとなる参考書の代わりに、通信講座を受講するという手もあります。安価な通信講座の代表格である診断士ゼミナール、スタディング(旧:通勤講座)についてはこちらに、その他の通信講座についてはこちらにまとめたので興味のある方は見てみてください。
2、苦手科目を補強する教材
これは学習をある程度進めていってから必要になります。学習を進めていくと人それぞれ苦手な科目が出てくると思います。基本的に丸暗記科目である、企業経営理論、運営管理、経営法務、経営情報システム、中小企業経営・政策
では、苦手と感じるポイントは難しいだとか、内容が分からないだとかいうのではなく暗記がツラいということになると思います。対策としては、フィーリングの合う参考書選びや、この後記載する暗記のコツ等を駆使するということが考えられます。
一方、経済学・経済政策や財務・会計では苦手と感じるポイントとして解法パターンが理解できない、背景知識が不足している、といったものが出てくると思います。対策のための参考書が数多く出ているので、趣向に合うものを選んで使用すれば良いと思います。
3、過去問
参考書での学習が一通りすんだら、過去問を使った学習に取り組む必要があります。参考書をただ読んでいる学習方法は、記憶の定着のためには非効率です。一通りの学習が完了したら、早めに過去問を使った学習に切り替えるべきです。その辺りの話について、詳しくはこのページ下部の学習方法の項目に記載してあります。
4、問題集
位置付けとしては過去問と近いものです。過去問は完璧にやり尽くして追加の教材が欲しいという方が取り組むと良いと思います。ただ、私が知る中では過去問に匹敵するほど強くおすすめできる問題集がありません。てきとうな問題集を解くくらいなら予備校の模試を受けた方が良いと思います。
以上、1次対策の学習教材について必要なものについて記載しました。具体的にどんなものを用意したら良いかについてはこちらの記事を読んでみてください。
レベル別おすすめテキスト【中小企業診断士(1次試験、2次試験)】
学習スケジュール
人によって、どれだけの期間をかけて学習するか、また1日にどれだけの時間を使えるかはかなり異なるため、一概には言えないのですが、私が実際に行った内容を基に1次試験受験まで3か月というモデルケースを紹介しようと思います。
はじめの1か月(5月初旬~6月初旬)
まずは過去問を1年分解いてみて実力把握。次に中小企業経営、中小企業政策を除いた6科目の内容を1通り学習します。私の場合は、この期間に受講していた通信講座のビデオ教材を2周ほどしました。(2周目はところどころ飛ばしながらです)
過去問については、もしも問題を見ても用語がさっぱり分からないという方はここで無理に取り組む必要はありません。ただ、過去問を解くのは自分の実力把握の目的以外に、問題のレベル感の把握というのもあるので、できれば問題分を読むくらいはしてもらいたいです。
2か月目(6月初旬~7月初旬)
1通りの学習を終えたら、さっそく過去問や問題集に取り組みます。まだまだ正解できないことも多いと思いますが、それで構いません。過去問や問題集を解いて、分からないことを参考書で復習するということをひたすら繰り返します。また、過去問や問題集は1度解いて終わりではなく、何度も繰り返し解いてください。人間は忘れる生き物なので、1度覚えたからといってそのままにしておくとすぐに抜けていってしまいます。
学習するうちに苦手科目も分かってくると思うので、この時期には苦手対策の問題集や参考書にも取り組みます。
これまで手をつけてこなかった中小企業経営、中小企業政策についてはこの時期にざっと目を通しておくと良いと思います。
また、2か月目の後半には予備校で実施している模試も受けると良いです。自宅でオンライン受験できるものも多いので受験日は融通がききますので。
2019年度の模試情報はこちらにまとめてあります。
3か月目(7月初旬~1次試験本番)
早くも試験1か月前です。ここでは引き続き過去問や問題集をひたすら解くことで記憶を定着させていくという学習をします。また、中小企業経営、中小企業政策については本格的な学習を始めます。
2か月目の取り組みと大きく異なる点は、学習する内容の絞り込みです。試験1か月前からの直前期にやるべきこと、やるべきでないことというのも別にまとめたので良ければ参考にしてください。
中小企業診断士1次試験直前期(1か月前)の学習方法
以上のスケジュールはかなりハイペースだと思います。スケジュールに余裕のある方は2か月目の取り組み内容に時間をかけて取り組んでください。1か月目と本番1か月目にやることはスケジュールに余裕があってもそれほど変わらないと思います。
また、以上のスケジュールは私の経験を基にしたモデルケースです。短期合格した実例として参考にすることはできると思いますが、人それぞれ適したやり方は違うので、できれば自分にあったスケジュール作りをしてもらいたいです。自分でスケジュールを作る際はこちらの記事も参考にしてみてください。