学習方法紹介

【短期・独学・ストレート合格できたスケジュール】中小企業診断士

更新日:

このページでは、私が中小企業診断士試験に独学で短期ストレート合格できた秘訣であるスケジュール作成について紹介しています。

私は2018年の5月から学習を始め、その年の中小企業診断士試験に合格することができました。2次試験本番までの期間で言うと約6か月、実際に勉強したのは4か月半(350時間)です。

スタートが遅かったため、当初は2年越しでの合格を目指していたのですが、勉強していくうちに、その年に合格できるかもしれないという手応えを感じるようになりました。そして自分でも若干驚いていますが実際に合格することができました。

以上の経験は、そもそもこのブログを書き始めた理由でもあります。私のやり方の何が良くて合格できたか、受験が終わってから考えてみました。その結果として気付いた1番の理由がスケジュール作成です。必死に勉強して最後は運任せ、というやり方で試験に臨んだのでなく、これだけの内容を学習すれば良いというのを自分自身でしっかりと把握し、実際にそれを学習し終えることができたことが重要だったんだと気付きました。「この経験を自分のために備忘録的に残しておきたい」、「もしかしたら今後の独学受験生の皆さんの参考にもなるかもしれない」と考え、ブログを書き始めました。

目次

なぜスケジュールが大事なのか

スケジュール作成の流れ

私の勉強スケジュール

スケジュール作成のポイント

忙しい人が勉強時間を作り出す方法

継続するための工夫も大事

なぜスケジュールが大事なのか

本題に入る前にスケジュール作成の重要性についてお話ししたいと思います。スケジュール作成が重要な理由には2つあります。

  • 1、合格のために必要なのは、スケジュール作成とスケジュールの実行だけだから
  • 2、スケジュールは自分で作るしかないから

スケジュール作成が重要な理由の1つは、合格のために必要なのがスケジュールの作成とスケジュールの実行だけだからです。

スケジュールとは、どんな教材を、いつ、どれくらいやれば合格できるかを形にしたものです。ここまでができていれば後は実行するだけ。実行の準備であるスケジュール作成が非常に重要だということは分かってもらえると思います。(もちろん正しいスケジュール作成も難しければ、それを実行するのも難しいです。でも、それらについてもこうやれば良いというテクニックがあります。このページで後ほど紹介していきます)

スケジュール作成が重要な理由の2つ目は、スケジュールは自分で作るしかないからです。

私は、中小企業診断士試験合格のために重要な要素は3つあると考えています。3つと言うのは、『教材』、『勉強方法』、『スケジュール』です。この3つのうち、教材については私や他の合格者の方が良いというものを使っておけば間違いないです。中小企業診断士試験向けの対策教材は、それほど多くの種類がある訳でもないですし、合格者の皆さんが良いと言う教材はだいたい同じです。勉強方法については、教材に比べれば色々な流派がありますが、こちらも書籍やネットなどで自分に合った良いやり方を見つければそれで良いです。

3つ目のスケジュールだけは、他の方が実行して合格できたスケジュールをそのまま真似しても残念ながら合格することはできません。なぜなら、勉強開始時点の知識の量や同じことを身に付けるのに必要な時間や勉強量が人それぞれ違うからです。このため、自分に合ったスケジュールというのは自分自身で作るしかありません。このページでは、私が実行して合格できたスケジュールを紹介していますが、あくまで1つの参考と考えてください。ここにはご自分でスケジュールを作成するためのノウハウを紹介しているので、それらを参考にして是非自分で作ってみてほしいと思います。(慣れないはじめのうちは私と全く同じように進めてみて、感覚が分かってきたら途中で修正するというやり方も良いと思います。)

スケジュール作成の流れ

スケジュール作成のやり方について紹介します。一般的な話なのでご存じの方は読み飛ばしてください。

スケジュール作成のためにやること

スケジュールの作成とは、何を・いつ・どれだけやるかの3つを決めることです。以下ではこの3つの決め方について順に説明していきます。

まず、『何を』やるかについてです。これは、どの教材を使うかを決めると考えてもらえば良いです。教材についてはネットで調べても良いですし、私のおすすめテキストを参考にしてもらっても良いです。合格者はだいたい同じような教材を使用しているので選ぶのにはそれほど迷わないと思います。

レベル別おすすめテキスト

次の、『いつ』というのは、1日の中の何時にやると言う話しじゃないです。今週の水曜なのか、来週の金曜なのか程度の細かさで決めれば良いです。

『どれだけ』というのは、テキストの何ページから何ページまで勉強するとか、どの科目を何時間勉強するといった内容です。試験本番まで時間がある場合、はじめのうちは何時間勉強するという決め方でも良いですが、(というか、はじめは何をやったら良いかが正確には分からないと思うので時間で決めるしかないと思います。)しっかりとスケジュールを立てるのなら何ページとか、どこの項目をやるとか分量で決めるようにしてください。

大日程と小日程

中小企業診断士試験のように勉強が長期間にわたるようなスケジュールを立てる場合、大日程、小日程の2つの作成が必要です。大日程では試験本番までの数か月間の間、おおよそどのような計画で進めるか、小日程では1か月などの比較的短い期間、具体的にどのような勉強をするか、ということを表現します。

以上、スケジュール作成の流れについて紹介しました。これだけだとちょっと説明不足なので、大日程、小日程に分けた勉強スケジュールの立て方について、作り方の例や詳しいやり方はこちらに書きました。興味があったら是非読んでみてください。

合格するスケジュールの立て方

私の勉強スケジュール

私が受験したときのおおまかな勉強スケジュールを書き出しました。実際は1か月ごとにもっと詳細なスケジュール(=小日程)も作っています。

1次試験対策

5月初旬

・勉強前の実力把握のため、過去問1年分を解いてみる

5月初旬~下旬

・通信講座の動画講義を1周とちょっと見終わる(中小企業経営、中小企業政策以外の6科目)

・苦手科目、財務・会計の補強のため簿記2級のテキストで学習

6月

・動画講義2~3周を見終わる(不要なところは飛ばしながら)

・動画講義だけでは不安な部分をTACのスピードテキストで補強

・過去問での勉強を開始

・家の壁に暗記メモを貼り付けての学習を開始

7月

・中小企業経営、中小企業政策の勉強を開始。移動時間は動画講義、家ではスピードテキストと過去問を使い分けて対策。

・中小企業経営、中小企業政策以外の6科目は、過去問での勉強⇔分からないところをスピードテキストで復習の繰り返し

・インターネットで模試を受講

2次試験対策

9月初旬

・過去問を解いてみて、2次試験の問題がどんなものなのかを把握

9月初旬~下旬

・『ふぞろいな合格答案』を7年分。各年2~3回ずつ繰り返し。

・事例Ⅳ対策として『30日完成!事例4合格点突破 計算問題集』を5回程度繰り返し

・事例Ⅳ頻出問題の解法パターンのオリジナルノートを作成

・ファイナルペーパーを作り始める

・『合格者の頭の中にあった全ノウハウ』で対策ノウハウを補強

10月初旬~

・『30日完成!事例4合格点突破 計算問題集』を2~3回程度繰り返し

・『ふぞろいな合格答案』を7年分1回ずつ学習

・ファイナルペーパーを修正

・ファイナルペーパー、事例Ⅳ対策のオリジナルノートを2日に1回のペースで読む

・過去問を使い、本番と同じスケジュールでの学習を2~3度実施

ファイナペーパーとは

先ほど私の勉強スケジュールの中で出てきたファイナペーパーについて紹介しておきます。ファイナペーパーとは、中小企業診断士試験対策に特有の用語で、2次試験対策のノウハウとかポイントなどを自分なりにまとめたものを言います。

ファイナペーパーについてはこちらに詳しくまとめました。

スケジュール作成のポイント

ここではスケジュール作成の際のポイントや注意点について重要なものを紹介します。

1、これだけは守ってほしい定番スケジュール

進め方は人それぞれですが、中小企業診断士試験の学習スケジュールとしてここだけはこうして欲しいという内容を紹介します。

1次試験対策ではインプット学習は序盤だけ。それ以降はアウトプット学習中心にする

1次試験対策の中心は暗記です。効率的な暗記のためには、テキストを読むようなインプット学習よりも問題を解いて勉強するアウトプット学習が効果的と言われています。テキストを読むような学習は早めに終わらせ、問題を解く勉強を多くこなせるような計画を立ててください。

テキストは前から順番にではなく、重要度の高いものから手をつける

これも主に1次試験向けのポイントですが、テキストを前から順番にやっていくという勉強は効率が悪いので絶対にやめてください。

中小企業診断士試験は範囲が非常に広いですが、試験に出やすい内容とそうでない内容はある程度決まっており、試験に出やすい内容だけをしっかりと勉強すれば合格できるように作られています。合格点60点で良いんですからね。

スピードテキストやFOCUSのようなちゃんとしたテキストなら、重要な内容や過去に出題された内容がハッキリ明記されているので、まずはそれらの内容だけを学習するようなスケジュールを立ててください。もちろん、それをやった上で時間の余裕があれば重要度の低い内容にも手を伸ばしていった方が良いです。

2次試験対策では模試を受ける

2次試験対策では会場で模試を受けることをおすすめします。(1次試験対策では自宅でインターネット受験でも構いません)

マークシートの選択形式だった1次試験と比べて、記述式の2次試験ではかなり頭を使いますし、緊張もあって普段通りの力を出すことが難しいです。本番でちょっとでも普段通りの力を発揮できるよう、会場での模試を受けて、場に慣れておいた方が良いです。会場で模試を受けることで本番での思わぬ落とし穴に気付けることもあります。

2、科目ごとの学習順序

1次試験7科目のうち、経済学・経済政策、財務・会計の2科目は内容の理解、解法パターンの理解が必要な科目です。これらの科目には2つの特徴があります。1つ目の特徴は、理解にてこずると思いのほか勉強時間がかかり、スケジュールを狂わせやすいこと。2つ目の特徴は、1度理解してしまえば暗記科目よりも忘れにくいことです。これらの特徴から、学習順序として、この2科目は前半に重点的に学習すべきです。

残り5つの暗記科目については、基本的に好きな順番で勉強すれば良いですが、中小企業経営・中小企業政策は最後に回すのが鉄板です。中小企業経営・中小企業政策は理屈や意味の無い丸暗記科目です。早めに取りかかっても忘れやすいため、後回しにした方が良いです。

2次試験については、科目が少ないですし、事例Ⅰ、Ⅱ、Ⅲの対策はほぼ同じのため、実質的には、事例Ⅰ、Ⅱ、Ⅱ対策と事例Ⅳ対策の2種類の対策になります。1次試験対策の順序と同じ考え方で、事例Ⅳは解法パターンの理解が必要なため、前半に重点的に学習すべきというのが原則です。

3、復習回数も考慮して学習スケジュールを立てる

学習スケジュールを立てる際は、復習も考慮してください。復習の回数の基本は、同じ内容を3回です。

復習するタイミングにも気を使うと、より効果的です。遅くとも、はじめに学習してから1か月以内のタイミングで復習する必要があると言われています。

4、スケジュール作成には時間をかける

ちゃんとしたスケジュールを作成するのには時間がかかります。でも、スケジュールをしっかり作れば、その後の勉強効率がぐんと上がるのですぐに元が取れます。丸1日くらいかけても全く問題ないので、是非時間をかけてスケジュールを作成してください。ただし、完璧なものを作るなんて考える必要はありません。この後お話ししますが、スケジュールは作った後も都度修正していくものです。

5、スケジュールは見直しが大事

ケジュールは1度作って終わりじゃないです。必要に応じて都度見直して修正することが大事です。仕事が忙しくてどうしても勉強時間が取れないこと、取り組んでみたら内容が難しくて思ったように進まないことなんて絶対起こります。また、スケジュールを立てた当初は最善だと思っていても、勉強を進めてみるともっと良いやり方に気付いたり、テキストが合わなくて他のものに切り替えないといけないなんてこともあります。こういうことが起こるのは当然なので面倒がらずにスケジュールを見直すようにしてください。

6、勉強時間の目安

学習スケジュールは1日何ページ進めるとか、どの項目を学習する、というように分量で決めるのが理想ですが、はじめのうちは1日にどれくらいの量を進められるかが自分でも分からないと思います。そんな時は、勉強する科目や教材と勉強時間だけ決めた計画を作ってみるのも良いです。

1次試験、2次試験対策に必要な勉強時間の目安や、科目ごとに必要な勉強時間の目安を算出してみたので参考にしてみてください。(ただしあくまで目安です。私もそうでしたが、はじめは目安通りにトータル1,000時間の勉強をするつもりで計画し、対策していく中で、もっと短くても合格できそう、とかもっと時間が必要そう、というような調整をしていってください)

忙しい人が勉強時間を作り出す方法

スケジュールの話しと直接は関係ありませんが、勉強時間の捻出方法について紹介しておきます。普段の生活で勉強する時間がないと言うとき、時間を捻出する方法は2つあります。1つは、これまで時間を使っていたことをやめたり、使う時間を短くすること。もう1つは今まで上手く使えていなかった時間を有効活用することです。

2つ目の、上手く使えていなかった時間の有効活用の手段としておすすめのものがあるので紹介しておきます。それは、中小企業診断士試験対策の通信講座で提供している動画講義(ビデオ講義)です。私はこれを使うことで、それまで上手く使えていなかった通勤時間や、家で家事をしている時間などを勉強時間にあてることができました。通勤時間が片道1時間30分の生活をしているので、勉強時間の確保は大きな心配事でしたが、動画講義があったことで、長い通勤時間がかえってプラスに働いたんじゃないかと思います。(時間があっても自宅だとついついサボっちゃったりしますからね)

おすすめ通信講座についてはこちらにまとめました。

スタディング、診断士ゼミナール比較

継続するための工夫も大事

こちらもスケジュールには直接関係ありませんが、重要なお話しです。勉強を始めた当初はモチベーションが高く、資格取得のためと思えば勉強するのもそれほど苦痛に感じないでしょう。でも、少し経つと当初のモチベーションは薄れていき、だんだんとやる気が落ちてきたと感じる方が多いと思います。こんなとき、「自分は意思が弱いからやる気が起きないんだ」とか「やる気がおきないこんな自分じゃあ試験合格は無理だ」なんて絶対に考えないでください。当初のやる気がそのまま続かないのなんて人間なら当たり前、それが普通なんです。

よく「あの人は意思が強い」という言い方をしたりしますが、意思の強さに個人差は無いという研究がされていたりもします。じゃあ意思が強いと言われる人は何が違うかというと、物事を継続するためのテクニックを身に付けているからです。

勉強継続のために知っておいてほしいことをここでは1つだけ紹介します。それは、『勉強の習慣化』です。人間の性質として、特にやる気を出さなくても習慣的にやっていることは継続できるというものがあります。人間は習慣の生き物だなんて言い方をされたりもします。

やる気がおきないのは当たり前と考え、やる気が起きない状態でも良いので「勉強嫌だなー」と思いながらとにかく勉強を始めてください。勉強の習慣化のために必要なのはそれだけです。早い人なら1~2週間も続ければ勉強しないと落ち着かなかったり、気持ち悪く感じたりするようになってくると思います。

勉強継続のためのテクニックについては、他にもいくつか書き出した記事があるので、興味があればこちらを読んでみてください。

強い意志でなく勉強の習慣化

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